災害時のペットの避難所受け入れについて

公開日 2021年09月10日

更新日 2023年07月03日

 環境省では、平成30年度に「人とペットの災害対策ガイドライン」を定めております。

 当町における、災害時の 「ペット避難の基本的な考え方」や「平常時からの準備」についてお知らせします。

 

 災害への対応については、いわゆる「自助」「共助」「公助」があり、人の災害対策では、何よりも「自助」、次いで「共助」が基本だとされています。

 このことはペットの飼い主にとっても同じであり、ペットの安全と健康を守り、他者に迷惑をかけることなく、災害を乗り越えてペットを適正に飼養管理していく責務を負っています。

 したがって、普段から、災害時に必要となる備えをし、ペットの同行避難に必要なしつけや健康管理を行う必要があります。

 飼い主がペットの防災を考え、十分な備えをすることは、自分自身や家族、さらには地域の防災力の向上にもつながります。

 

1.ペット避難の基本的考え方

 

1-1 同行避難

 大規模な地震や風水害が発生し、指定避難所が開設された場合、飼っているペットを連れて避難する「同行避難」が可能です。「同行避難」とは、災害発生時に飼い主が飼育しているペットを同行し、避難所に避難することであり、ペットと飼い主が避難所で同居することを意味していません。

 

1-2 避難所でのペット受け入れ条件

【受け入れ可能なペットの範囲】

 犬、猫、小鳥その他小動物(危険を及ぼさない動物等)

【受け入れ条件】

 避難所ではペットをお世話する職員の配置、ペット用の物品は準備しておりませんので、次の条件をすべて満たすペットのみを受け入れることとしています。

 (1)飼い主がケージ等を用意していること

 (2)飼い主が餌や水を用意しており、餌やりや糞尿の始末を飼い主自身が行えること

 (3)基本的なしつけができていること

 (4)犬については鑑札及び狂犬病予防注射済票を装着又は携行すること(受付時に確認)

 

1-3 避難所でのペット受け入れ要領

 (1)避難所では、動物が苦手な人やペットのアレルギーを持った人がいるため、人とペットの居住区を分けます。

 (2)ペットは指定された場所でケージ等に入れておくことを基本とします。

 (3)台風等の風水害の場合は、ペット受け入れ場所は屋内に限定します。(受け入れ条件を満たしている場合に限ります)

 

1-4 在宅避難

 災害の被害が軽微な場合は、在宅での生活、親戚・知人宅の活用を基本としてください。

 

2.避難所での心得

 

2-1 避難所での飼育ルールを守る

 避難所では、ペットの飼育管理は飼い主の責任で行います。衛生的な管理を行うとともに、飼い主同士で周囲の人に配慮したルール作りが必要です。(掲示した基本的なルールを守っていただく他、ペット個々の事情がある場合は飼い主同士で話し合いをしていただきます)

 また、ペットはストレスから体調を崩したり、病気が発生しやすくなるため、飼い主はペットの体調に気を配り、不安を取り除くように努めてください。

 

2-2 飼い主同士が協力して実施すること

 (1)適正な飼育管理の実施と危害発生の予防

 (2)飼育場所および周囲の環境維持

 (3)避難所での注意事項の遵守

 

3.飼い主としての平常時からの準備

 

3-1 ペットのしつけ

 ペットの安全と健康を守るとともに、他の避難者への迷惑にならないようにする必要があります。

 避難所におけるペットの飼育においては、ケージやキャリーバッグに慣らしておくこと、人や動物を怖がったり、むやみに吠えたりしないこと、決められた場所で排泄ができることで他人への迷惑を防止するとともに、ペット自身のストレスも軽減することができます。

【犬の場合】

 ・「待て」「おいで」「お座り」「伏せ」などの基本的なしつけを行う。

 ・不必要に吠えないしつけを行う。

 ・人や他の動物を怖がったり、攻撃的にならないように慣らしておく。

 ・決められた場所で排泄ができる。

 ・リードに繋がれていることに慣らしておく。

【猫の場合】

 ・人や他の動物を怖がらないように慣らしておく。

 ・決められた場所で排泄ができるようにする。

 

3-2 ケージの準備

 ケージは飼い主が用意するとともに、ケージに慣れていない動物はストレスが溜まってしまうため普段からケージに慣れさせておくことが必要です。

 

3-3 健康管理

 避難所においては、ペットの免疫力が低下したり、他の動物との接触が多くなるため、普段からペットの健康管理に注意し、予防接種やノミなどの外部寄生虫の駆除を行い、ペットの健康、衛生状態を確保しておく必要があります。

 

3-4 ペット用の備蓄品の例

 (1)常備品と飼い主やペットの情報

  ・ケージまたはキャリーバッグ

  ・フード、水(少なくとも5日分)

  ・予備の首輪、リード(伸びないもの)

  ・食器(食べ物用と飲料水用)

  ・ガムテープ・養生テープ(ケージの補修用)

  ・飼い主または預かり先の連絡先

  ・ペットの写真(家族と一緒)

  ・ワクチンの接種状況、既往歴、ペットの健康状態、かかりつけの動物病院の情報

 (2)ペット用品

  ・ペットシーツ

  ・排泄物の処理用具

  ・トイレ用品(猫の場合は使い慣れたトイレ砂)

  ・タオル、ブラシ

  ・おもちゃ

  ・洗濯ネット(猫の場合)

  ・ビニール袋、新聞紙

 

3-5 個体識別

 災害発生時にはやむを得ずペットを残して避難したり、ペットとはぐれてしまう場合もあるため、保護された際に飼い主の元に戻れるように所有者明示をしておく必要があります。

 外から見えて誰でもすぐにわかる迷子札等をつけるとともに、脱落の可能性が低く確実な身分証明となるマイクロチップを装着するといった対策をしておくことで効果を高めることができます。

【犬の場合】

 ・首輪と迷子札

 ・鑑札や狂犬病予防注射済票(飼い主は狂犬病予防法により、鑑札の装着や年1回の予防注射及び注射済票の装着が義務づけられています)

 ・マイクロチップ

【猫の場合】

 ・首輪と迷子札

 ・マイクロチップ

 

●人とペットの災害対策ガイドライン【環境省:平成30年3月発行】

人とペットの災害対策ガイドライン.pdf(22MB)

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環境対策室
TEL:019-692-6403

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