平成30年度町長施政方針

2018年2月26日

1 はじめに


 政府は、我が国の経済は緩やかな回復基調が続いており、名目GDP(国内総生産)は過去最高となり、実質GDPはプラス成長を続け、企業収益は過去最高の水準となった。雇用についても改善し、就業者数は増え、有効求人倍率は全都道府県で1倍を超えている。この経済の成長軌道を確かなものとし、持続的な経済成長の実現に向け、「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪として、少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため、新しい経済政策パッケージを打ち出し、経済成長の果実を活かし、誰もが生きがいを感じ、その能力を思う存分発揮することができる、一億総活躍社会の着実な実現と経済の好循環の強化を図り、2020年に向けて取り組んでいくとしております。
本町といたしましても、これらの取組が地方経済への好循環をもたらす追い風となるよう、大きな期待をしているところであります。
また、岩手県においては、平成31年度からの次期総合計画の策定に向けて、「幸福」をキーワードに、岩手が持つ多様な豊かさやつながりなどに着目し、岩手の将来像を描こうとしております。
岩手県の平成30年度当初予算は、東日本大震災津波からの復興と平成28年台風第10号災害からの復旧・復興に最優先で取り組むとしております。併せて「ふるさと振興総合戦略(岩手で働く)(岩手で育てる)(岩手で暮らす)」の取組を着実に推進し、県民の明日への一歩と共に進んでいく予算として編成しております。中でも、最終年である「いわて県民計画」及び「岩手県ふるさと振興総合戦略」については、取組を着実に推進するため、産業振興や出産・子育て支援、働き方改革や若者・女性の活躍支援を推進するとともに、ラグビーワールドカップ2019や東京2020オリンピック・パラリンピックを通じた交流人口の拡大の取組を推進しております。
私は、こうした少子高齢化に対応し、活力ある日本の社会を築いていくためには、国と県と市町村が一体となって施策に取り組む必要がありるものと考えておりますことから、今後も県や町村会など関係団体と連携して、国に対して積極的な施策の推進を強く働きかけてまいります。
また、私が町長に就任し8年が経過しようとしており、2期目の任期が本年11月をもって終了するところでございます。町長に就任して以来、私は一貫して町民の福祉向上と町の緩やかに、豊かに発展することを第一に考え、あらゆる状況を勘案しながら適時、的確な政策判断と実行に努めてまいりました。
昨年12月に制定した「協働のまちづくり推進条例」においても、目的を「誰もがまちづくりに参画できる環境をつくり、地域課題の解決とより良い暮らしの実現」と定め、これらに向かって今後も、町政運営に対する町民の熱い思いをたくさん伺い、「住民との対話」を重視した、住民参加型のまちづくりを基本として、「みんなが主役」の視点に立ち、「誇らしく心豊かなまち」とするために、今後も渾身の努力を傾注してまいる所存であります。

 

2 町の基本的な施策の方向


(雫石町総合計画の推進)
 総合計画の推進につきましては、後期基本計画の3年目として、各分野の計画と整合をとりながら、マネジメントサイクルによる進捗管理を行い、目指すべき町の将来像の実現に向け、「環境を守る育てるまち」、「心豊かに暮らせるまち」、「健やかでやすらぎあるまち」、「産業力を高め合い活力みなぎるまち」、「安全に安心して暮らせるまち」の5つの施策大綱に掲げる諸施策を着実に推進してまいります。
また、平成32年度からの次期総合計画の策定に向け、その検討作業を平成30年度から着手し、住民の皆様と共に取り組むまちづくりの新たな指針となるよう、次期総合計画の策定を進めてまいります。
平成30年度の町政運営を推進するにあたり、次の6つの項目を重点事業としましたので、その概要について申し上げます。

 

 第1は、「総合戦略推進事業」への取り組みであります。
4年目を迎える雫石町まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、これまでの取組を検証し、見直しを図りながら効果的な人口減少対策に取り組むとともに、総合計画に定める「町の将来像」を反映させたイメージ戦略を展開してまいります。
また、「協働のまちづくり推進条例」に基づき、さまざまな人や組織がそれぞれの役割を自覚してまちづくりに参画する仕組みづくりを推進するとともに、雫石・御所・御明神・西山の4地区別地域づくり会議のさらなる体制充実を図り、地域づくり計画に基づく実践活動を展開しながら、地域住民が主体となって地域課題の解決を目指す「地域運営組織」や「小さな拠点」の母体及び拠点の整備に取り組んでまいります。
さらには、人口減少に対応した当町の土地利用を推進するため、国土利用計画、農業振興地域整備計画、都市計画マスタープランについて、整合性を図りながら見直すとともに、新たに居住機能や都市機能の誘導方針を定めた立地適正化計画を作成するため、関係課連携のもと、検討を進めてまいります。
以上のような取組を進めながら、本町の「人口減少対策に対応したまちづくりと地域づくりの推進」に取り組んでまいります。

 

 第2は、「エネルギー循環モデル推進事業」への取り組みであります。
環境に優しい循環型社会を形成するため、民間事業者による再生可能エネルギー設備の設置事業について、住民、事業者、関係機関と情報を共有し、調整を行い、自然環境や生活環境と調和のとれた再生可能エネルギー事業の促進を図るとともに、地域経済の好循環につながるエネルギー施策について検討・立案に取り組んでまいります。
また、歩いて暮らせるまちなか居住の推進として、町営新高前田住宅の建替えと連動した町有セーフハウスの建設計画、戸建て空き家を活用したエリア価値向上実証事業に継続して取り組み、併せて建築物の省エネルギー化と再生可能エネルギー利用による地域経済の循環に資する仕組みづくりの構築に取り組んでまいります。
以上のような取組を進めながら、本町の「持続可能な発展を目指すまちづくりの推進」に取り組んでまいります。

 

 第3は、「教育環境整備事業」への取り組みであります。
本町における教育環境につきましては、各小中学校から町教育委員会へ移管する公会計化を促進するため、学校給食費の徴収・管理業務に関するガイドラインを作成するとともに、自校方式による給食を通じて食育と地産地消をさらに進めてまいります。併せて、全ての小中学校において、給食費の保護者負担を軽減する事業を実施してまいります。
雫石高等学校においては、将来に渡って雫石町を支える人材を輩出するため、「雫石高校将来ビジョン」の具体的な事業に取り組むとともに、町の奨学資金貸付制度を見直し、大学や短大への進学に加え、看護師、准看護師、保育士の資格を取得する「専修学校枠」を設けるとともに、県立雫石高校の支援策と合わせて、町内に定住する雫石高校卒業生を対象とした償還金免除に取り組んでまいります。
以上のような取組を進めながら、本町の「子どもの夢と希望を育む環境の整備」に取り組んでまいります。

 

 第4は、「子育て支援・高齢者福祉強化事業」への取り組みであります。
子ども・子育て支援につきましては、不妊治療の支援、出産前後における母子へのサポート、子ども・子育て支援事業計画を基本とした保育支援体制の充実など切れ目のない支援体制を推進するとともに、教育部門などと連携して、子育て情報の発信を強化してまいります。また、保育士の処遇改善、「在宅子育て応援給付金」の交付に取り組みながら、待機児童ゼロを目指してまいります。
高齢者福祉強化につきましては、本町における超高齢社会を見据え、第二次町保健福祉計画の事業進捗状況による検証を行い、地域包括ケアシステム行動計画に基づき、「歳を重ねても、病気でも、障がいがあってもそれぞれが、その人らしく暮らすことのできる地域社会」を実現するため、包括的に支援できる仕組み・体制を構築してまいります。また、健康課題に応じた健康教育や健康相談、心の健康づくりなどに継続して取り組み、町民の健康増進に努め、増大する医療費の抑制につなげてまいります。
以上のような取組を進めながら、本町の「子育て世代や高齢者も活躍するまちづくりの推進」に取り組んでまいります。

 

 第5は、「地域産業基盤強化事業」への取り組みであります。
本町の基幹産業である農業分野につきましては、平成30年産からの米政策改革を踏まえ、町内産米の需要の確保を図りながら、県オリジナル水稲品種「銀河のしずく」の品質を維持した生産拡大と、「あきたこまち」などの品種を組み合わせた生産体制の確立を推進してまいります。
また、農業経営体の体質強化のための各部門への支援を継続するとともに、特にも、JA新いわてが整備し、平成30年度から稼働予定のネギ集出荷施設及び花卉集出荷施設の機能を十分に発揮させ、産地化が図られるよう、JA新いわてや各生産部会の積極的な取組を支援してまいります。
さらに、6次産業化・地産地消法に基づく6次産業化等の現状と課題や今後に向けた取組方針などを定める市町村戦略の策定に取り組んでまいります。
林業については、森林法に基づく林地台帳を平成30年度で整備し、林地情報の整備による森林整備のための基盤づくりを推進してまいります。
観光分野につきましては、観光まちづくり組織「雫石版DMO」の組織づくりについて、意欲ある民間事業者を取りまとめ、旅行商品の造成と販売、運用まで行うモデル事業を実施するとともに、インバウンド誘客促進のため、台湾やタイ、オーストラリアをターゲットにしたPR活動の継続実施や広域的な首都圏観光商談会の開催、スポーツツーリズムの推進による滞在型観光の誘客促進を図ってまいります。
中心商店街では、よしゃれ通りまちづくり推進会議を開催し、地域住民、商店主等の意見を集約し、活性化に向けた取組を実施してまいります。
また、新たな企業誘致・雇用対策の方針を決定するため、企業立地活動の先進地の視察研修を行い、企業立地の適地エリアを検討してまいります。
以上のような取組を進めながら、本町の「産業の特性を生かした魅力的な地域産業の強化」に取り組んでまいります。

 

 第6は、「安心・安全な住環境整備事業」への取り組みであります。
防災につきましては、自主防災組織における継続的な活動支援や総合防災訓練の実施、避難所看板及び誘導看板の計画的な設置により、防災体制の充実と強化を図ってまいります。
防犯交通につきましては、各地区の主要交差点への防犯カメラを順次設置し、住民の体感治安の向上及び犯罪事故抑止と防犯交通安全対策の推進に努めてまいります。
また、住環境整備につきましては、空家等対策計画に基づき、既存住宅の有効活用による地域人口の定着促進のため空き家の利活用を推進するとともに、町民の安心・安全の確保、生活環境の保全を図る観点から、特定空き家等への立入検査、助言・指導等の対応をしてまいります。
以上のような取組を進めながら、本町の「住み慣れた地域で安心して暮らせる居住環境の整備」に取り組んでまいります。
次に、平成30年度の予算編成について申し上げます。

 

3 平成30年度予算編成

 平成30年度の本町の財政見通しについてですが、歳入面では、自主財源の根幹である町税収入において、企業の設備投資による償却資産の増加により固定資産税は増収が見込まれ、また、所得に景気低迷からの復調の兆しが見られる個人町民税も増額となる一方、法人町民税は税率改正等の影響により減少が見込まれ、町税全体では平成29年度予算とほぼ同額の約21億5千万円と見込んでおります。
また、歳入総額の約40パーセントを占める地方交付税について、本町においては平成25年の大雨災害への対応のため災害復旧費の財源として発行した町債償還金の交付税への算入が始まっているものの、国における普通交付税総額が平成29年度に比較し2パーセント減とされており、本町に交付される交付税も増額は見込めない状況であります。
一方、歳出面では、町債の償還額が平成29年度と比較し約760万円増加し、災害復旧対応等に係る町債の償還は平成30年度がピークであります。また、年々老朽が進行している公共施設の更新、維持補修、高齢化社会に対応するための保健、医療、介護をはじめとする社会保障給付費の増加が見込まれます。
こうした厳しい財政状況の中にありながらも、人口減少問題に対応するべく、町の活力を維持できるよう地方創生の取組を進めていくための財政需要への対応も必要となります。
このようなことから、平成30年度の予算については、「子どもを産み育てたいと思える環境づくり」、「いつまでも安心して暮らすことができる地域づくり」、「金銭やエネルギーが地域内で循環する仕組みづくり」の三つの視点を持ち、政策・予算・組織は一体であるという考えに立ち、新しい仕組みづくりに取り組み、重点事業を推進するとともに、次期総合計画への架け橋となる取組を実施できるよう、鋭意編成したものであります。
平成30年度予算のうち、一般会計は92億4千万円で、前年対比1億円、1.1パーセントの増額となっております。その大きな要因は、橋梁補修にかかる工事費やまち・ひと・しごと創生総合戦略の実現に向け実施する事業に予算措置したことなどによるものです。
特別会計6会計及び企業会計2会計は総額63億5千1百万円で、前年対比6億3千3百万円、9.1パーセントの減額となっており、全会計の予算総額は、155億9千1百万円で、前年対比5億3千3百万円、3.3パーセントの減額となっております。
以下、平成30年度予算の主要施策の概要について申し上げます。

 

4 平成30年度の主要施策の概要

 第1に、「総務全般」に係る施策についてであります。
(行財政運営の推進)
はじめに、行政改革及び財政運営の推進についてですが、平成30年度は、公共施設等総合管理計画に基づき、未来を担う子どもたちへ優良な資産を引き継ぐことができるよう、更新や維持保全を計画的に行い、財政負担の軽減や平準化を図りながら、限られた財源をより効果的に活用してまいります。
また、行政改革については、第3期行政改革大綱の第4次改訂で設定した「住民参加の推進と協働による行政運営」、「住民ニーズに対応した行政サービスの提供」、「持続可能な行財政運営の推進」、「時代に即した行政組織体制の構築」の4つの基本柱を軸に38項目の取組方針を掲げ、実施計画達成に向けた取組を順調に進めております。引き続き、「信頼で築く住民主役のまちづくりの推進」をテーマとして、不断の行財政改革に取り組んでまいります。
(協働によるまちづくり・地域づくりの推進)
次に、「協働によるまちづくりと特色ある地域づくりの推進」についてですが、雫石・御所・御明神・西山の4地区別に作成した地域づくり計画に基づき、平成28年度から、地域課題の解決を目指してさまざまな実践活動を展開するとともに、平成29年度、協働のまちづくり推進の指針となる「雫石町協働のまちづくり推進条例」を制定しました。
これまで進めてまいりました取り組みを土台とし、住民主体による4地区別地域づくり会議のさらなる体制充実を図り、地域づくり計画に基づく実践活動を展開しながら、地域住民が主体となって課題の解決を目指す「地域運営組織」の設立やその活動の場となる「小さな拠点」の整備に向けた取組を推進し、「人口減少社会に対応したまちづくり・地域づくりの推進」に取り組んでまいります。
(町税収入確保対策)
次に、町税の収入確保対策についてですが、固定資産税における償却資産分の増収や緩やかな景気回復の継続による個人所得の微増が見込まれますが、企業業績の変動や法人税率引き下げ等の影響による法人町民税の減収、健康志向の影響によるたばこ税の減収等もあり、町税を取り巻く環境には不透明感があり、依然厳しい状況が続いております。
このような中で、収納業務において、納税の基本は、「納期内納付」であり、新規滞納者を増やさないことが収入確保に繋がることから、平成30年度も継続して、口座振替の推奨、納税環境の整備を実施しながら収入確保に努めてまいります。
滞納者に対しましては、岩手県地方税特別滞納整理機構と連携した滞納整理強化の取組を継続し、早期の財産調査、差押、公売と、毅然とした滞納処分を行うとともに、十分な調査を行ったうえで執行停止や不納欠損を厳正に行うように取り組んでまいります。
また、債権管理に関する規定・執行体制を整備し、庁内債権の情報を共有し、調査事務、不良債権の処理の効率化を図って財源確保の強化に取り組んでまいります。
さらに、将来に向かって滞納整理業務を停滞することなく進めていくためには、滞納処分の専門知識、技術を身に付けた職員の育成が重要でありますので、平成30年度は岩手県地方税特別滞納整理機構へ職員派遣を行います。

 第2に、「民生全般」に係る施策についてであります。
(地域福祉計画)
はじめに、「地域福祉」についてですが、平成35年度を最終年度として平成27年度に策定した「第二次町保健福祉計画」は3年ごとに見直しを行うこととしており、平成29年度に1回目の見直しを行ったところであります。現計画の基本的考え方や基本理念である「健やかでやすらぎのあるまち、誰もがいきいきと暮らせるまちづくり」の目標達成に向け、国の制度改正等に伴う見直しや、近年の社会情勢の変化等による新たな取組について、実情と目標値が乖離することの無いよう見直したものであり、各施策が総合的・一体的に推進され、着実に計画の達成ができるよう推進状況の把握と進捗管理を行ってまいります。
地域住民の身近な相談役として、日夜献身的に活動していただいている民生連絡員・児童連絡員については、今後も関係団体と連携・協力しながら活動しやすい環境づくりを支援してまいります。
また、心配ごと相談や消費生活・人権相談など各種相談については、社会福祉協議会など関係機関と連携し各種相談所を開設するなど、住民の広範多岐にわたる悩み事が早期解決に結び付くよう相談体制を充実させてまいります。
さらに、平成27年度から実施している「お互い様情報交換会」については、地域におけるお互い様意識の高揚を図るとともに、平成30年度は自主防災、地域福祉に重点を置き、地域の福祉向上に努めてまいります。
(障がい者福祉)
次に、「障がい者福祉」についてですが、平成30年度から32年度までを計画期間とする第5期町障がい者計画及び第1期障がい児計画に基づき、生活しやすい環境を整える障がい福祉施策を推進してまいります。
また、相談支援業務の強化を図るため、相談支援業務を継続して委託するほか、専門的な知識を有する相談支援専門員を配置してまいります。さらに「地域包括ケアシステム行動計画」に基づき、障がいをお持ちの方々も地域の中で安心して生活できるよう相談支援体制を充実してまいります。
(児童福祉)
次に、「児童福祉」についてですが、幼児期の教育、保育、学校教育、学童保育に至るまでの一元化を図るため、子育て支援体制を整備するとともに、安心して子供を産み育てられるまちを目指し、子どもたちの福祉及び教育の施策を掲げる「子どもプラン」に基づき、「子育てをしている家庭を支援する環境づくり」、「親と子の学びと育ちを応援する環境づくり」を目標に、各施策を実行してまいります。
保育所、保育園の待機児童対策につきましては、町立保育所臨時職員の処遇改善を図るなど保育士確保対策を進めてまいります。また、新たに「在宅子育て応援給付金」制度を創設し、在宅で乳幼児を育児している家庭を支援してまいります。
子育ての悩みや児童虐待防止対策として、児童相談窓口の充実のほか、関係機関・団体、関係者との連携により、子どもを見守る体制を強化し、安心して子どもを産み育てやすい環境を整備してまいります。
(高齢者福祉)
次に、「高齢者福祉」についてですが、認知症への対応として、地域包括支援センターが相談に応ずるとともに、「介護予防講演会」や「認知症カフェ」などを開催し、認知症に関する正しい理解と知識の普及に努め、地域で支える体制づくりを進めてまいります。
また、岩手県からモデル指定を受け、平成27年度から取り組んでいる「シルバーリハビリ体操指導者養成事業」は、これまでに49人の指導者が養成され、地域と住民の心身の健康を保持・増進するため、活発に、献身的に活動していただいており、元気な高齢者が「担い手」や「支え手」として活躍できる住民参加型の介護予防活動を支援しながら、介護予防の普及・啓発に努めてまいります。
高齢者の生きがいづくりについては、老人クラブ、シルバー人材センターなどの組織運営が円滑かつ活発に行われるよう継続して支援し、高齢者がこれまで培ってきた知識、経験などを生かし、組織や地域活動を通じて健康で生き生きと生活できるよう進めてまいります。
(地域包括ケアシステムの連携・強化)
次に、「地域包括ケアシステムの連携・強化」についてですが、「生涯活躍のまち構想」のコンセプト実現に向けた取組の一環として、平成29年度に策定した、「地域包括ケアシステム行動計画」に掲げる人づくり、関係者の連携協力に重点を置いた「多職種の連携・強化」、「情報の共有・ネットワーク化」、「総合相談窓口の設置」「地域における拠点づくりと生活支援体制の構築」といった、4つの重点的項目に取り組み、地域全体で高齢者や障がい者などを支えていく基盤づくりに努めてまいります。
(介護保険の健全な財政運営)
次に、「介護保険」についてですが、これまでの給付実績とこれからの介護サービス利用内容などの見込みを基に、「第7期介護保険事業計画」を策定したところですが、高齢化の進行による、介護給付費の増加などから、制度の安定した運営のため、第1号被保険者の方々の保険料額について、負担の増加を余儀なくされたところでございます。
年々、社会保障費が増加する中、応分のご負担をいただくこととなりますが、第7期計画期間に当たる、平成30年度からの、今後3年間においては、地域包括ケアシステムの連携・強化、介護予防事業の効果的な取り組み、公正・適正な介護サービスの提供に努め、介護保険事業の健全な運営により、ご高齢の皆さまが安心して生活していただけるよう、鋭意取り組んでまいります。
(後期高齢者医療制度)
次に、後期高齢者医療制度についてですが、高齢化の進展に伴い、関連予算も増加傾向にあります。制度の持続性を高める観点から、平成30年度は、保険料軽減特例及び高額療養費制度の一部見直し等が予定されておりますので、被保険者の皆さまに適切な広報周知に努めてまいります。
今後とも、被保険者の皆さまが安心して治療を受けられるよう、岩手県後期高齢者医療広域連合と連携し、制度の円滑適正な運営に努めてまいります。

第3に、「保健衛生全般」に係る施策についてであります。
(地域医療・健康推進)
はじめに、「地域医療」についてですが、引き続き町内及び近隣の医療機関と連携し、休日及び夜間における救急診療体制の確保に努めるとともに、地域包括ケアシステムの推進のために重要となる在宅での生活支援に向け、地域医療の中核を担う町立雫石診療所や介護事業所など医療・福祉・介護関係機関の連携強化を図ってまいります。
次に、健康推進についてですが、平成27年に策定した「第2次さわやか健康しずくいし21・食育推進計画」の見直し時期となっていることから、計画の進捗状況や社会情勢の変化に応じて必要な修正を行い、町民の生活の質の向上と健康寿命の延伸に向けた取組を進めてまいります。
母子保健事業では、少子化対策として、不妊症に悩む夫婦の相談や不妊治療費の助成支援を継続するとともに、妊婦や乳児への家庭訪問や健康診査などにより安心して産み育てられる環境づくりに努めてまいります。
予防接種事業につきましては、定期予防接種の助成を継続実施するほか、任意予防接種である子どもへのインフルエンザ予防接種の助成額を増額し、発症やまん延、重症化予防に努めます。
また、各種がん検診においては、新たに胃がん検診と超音波検診を同時に受診可能とし、検診会場を増やして受診しやすい環境を整備し、受診率の向上に努めてまいります。
自殺対策としては、心の健康づくりフォーラムや小中高生への「いのちの授業」、悩んでいる人に寄り添う「ゲートキーパー」の養成講座、個別相談や家庭訪問活動、傾聴ボランティアへの支援を継続して実施するとともに、平成30年度中に「自殺対策計画」を策定し、庁内の関係事業を洗い出して、全庁的な取組として対策を講じてまいります。
(雫石診療所)
次に、「雫石診療所」についてですが、保健・医療・福祉の連携した医療サービスを提供するとともに、本町に合った「地域包括ケアシステム」を推進するため、特に、職員の資質向上を図り、訪問診療ならびに訪問看護ステーションとの連携による在宅医療の機能強化を図ってまいります。
また、土曜診療、西山・御明神出張診療所での診療をこれまでどおり継続して行い、町民のかかりつけ医として町立の診療所の使命を果たすため、地域の医療関係者と連携した体制を堅持するとともに、経営改善と収益確保を重点目標とし、効率的な診療所経営に努めてまいります。
(国民健康保険)
次に、「国民健康保険事業」についてですが、医療保険制度改革により、平成30年度からは、都道府県が財政運営の責任主体と国保運営の中心的な役割を担うことになり、町は、県から提示された国保事業費納付金を納付することになります。
高齢化や高度先進医療の進展等による医療費の増加により、依然として、独自の財源で運営することが難しく、厳しい財政運営となっております。決算補てん等のための一般会計からの繰入金については、県から段階的に解消が求められており、提示された標準保険料率を踏まえ、町の保険税率を段階的に見直してまいります。
また、新たに生活習慣病の重症化予防として、運動指導、食事指導を取り入れたチャレンジ教室事業に取り組むなど、健康づくりの意識啓発と医療費削減に努めてまいります。
(環境対策)
次に、「環境対策」についてですが、エネルギーが地域内で循環する仕組みづくりについて検討し、地域経済の活性化につながる施策の立案に取り組むともに、環境負荷の少ない循環型社会を形成するため、町民が導入する太陽光発電設備や木質燃料燃焼機器などの導入経費に対する支援を引き続き実施するとともに、平成30年度は条例の施行に伴い、再生可能エネルギー事業の適正な利用促進を図ってまいります。
また、温室効果ガスの排出を削減するため、地球温暖化対策第Ⅳ期実行計画に基づいて、町の公共施設における省エネや節電等の地球温暖化防止対策に取り組んでまいります。
(廃棄物対策)
次に、「廃棄物対策」についてですが、廃棄物の処理につきましては、「滝沢・雫石環境組合」による安定した運営と適正な処理を行ってまいります。
また、自然環境への負荷軽減のため、ごみを減らす・再使用する・リサイクルする、いわゆる3Rを基本に、地域における資源回収への支援、古着の拠点回収などの取組を行い、ごみの減量化と資源化を促進してまいります。
不法投棄につきましては、巡回パトロールによる監視を行うとともに、関係機関と連携しながら不法投棄の撲滅に努めてまいります。

第4に、「農林業全般」に係る施策についてであります。
(水田農業)
はじめに、「水田農業」についてですが、重点事業でも申し述べましたとおり、平成30年産からの需要に応じた米生産体制の確立を推進するほか、雫石町地域農業再生協議会を中心に転作作物の生産販売による水田フル活用を促進し、地域振興作物として集出荷施設の活用促進に向けたネギや菊の面積拡大と品質確保による所得向上を推進してまいります。
(畜産振興)
次に、「畜産振興」についてですが、肉用牛振興対策事業を継続し、繁殖牛経営支援として若手生産者の増頭を重点的に支援してまいります。肥育牛経営支援については、素牛価格が依然として高値であり、高値で導入した牛の出荷も始まり正念場を迎えておりますので、導入支援を継続するとともに、雫石牛のPRと消費拡大に取り組み、生産から流通消費まで一貫した肉用牛の産地づくりを推進してまいります。
乳用牛振興対策については、若手酪農家らによる受精卵移植技術を活用した乳用牛の改良、乳量・乳質向上の意欲的な取組をJA新いわてと連携しながら継続して支援してまいります。
(担い手確保対策等)
次に、「担い手確保対策」についてですが、本年5月からの新たな農業委員会制度のスタートにより農地最適化推進委員が設置される町農業委員会との連携を強化し、農地の有効活用と担い手への農地集積を促進するとともに、農業指導センターを農業経営者、就農希望者、農業関係機関・団体とを結ぶハブ施設とし、持続可能な農業経営に資する支援を実施してまいります。
また、国の支援事業対象にならない青年就農者への町の奨励事業を継続するとともに、新たに就農希望者や新規就農者の農業の知識技術習得に係る就学支援と就農希望者の研修受入れ経営体への支援を実施し、農業の担い手の確保育成を推進してまいります。
(農村環境基盤整備)
次に、「農村環境整備」についてですが、多面的機能支払制度や中山間地域直接支払制度の活用による農地や農業用施設の維持・保全活動を引き続き推進し、農村と農地が持つ多面的機能が維持されるよう、活動組織の取組を支援してまいります。
また、大村地区で進められている県営中山間地域総合整備事業のなかの飲料水供給施設の整備については、平成30年度内に県営工事並びに町単独の給水管敷設工事が完了する予定であり、平成31年度からの給水開始に向けて事業を進めてまいります。
(林業振興)
次に、「林業振興」についてですが、森林所有者等の林地情報の整備を行い森林組合や林業事業者による民有林整備のための基盤づくりとして、森林法に基づく林地台帳を平成30年度末までに整備いたします。また、民有林整備促進事業を継続実施し、伐採後の再造林と保育作業の支援による民有林の健全な森林資源の育成を促進してまいります。
木材利用に関しても、町産材利用による住宅等の建築への助成や新生児への町産材を使用した出生記念品の贈呈を継続してまいります。
公有林については、平成28年度から着手し3年目となる松くい虫の被害防止のための七ツ森町有林のアカマツの樹種転換を引き続き計画的に実施してまいります。

第5に、「観光商工全般」に係る施策についてであります。
(観光振興)
はじめに、観光振興についてですが、平成29年の観光客入込数は、2年連続での少雪による「いわて雪まつり」の縮小開催や、夏季の天候不順などを要因に、速報見込み値で約260万人回と平成28年の265万人回を若干下回る見込みとなっております。
平成30年度は、観光客入込数の拡大を念頭に、平成28年度から取組を始めた観光まちづくり組織である「雫石版DMO」の組織化をめざし、東北観光復興対策交付金を活用したインバウンドDMO事業と連動させ、平成31年度の体制構築に向けて観光関係者との協議を加速させてまいります。
さらには、「観光誘客実践活動推進交付金制度」により、観光協会が取り組む観光振興事業を支援していくほか、盛岡広域8市町の連携による「首都圏観光商談会開催事業」を継続開催し、より効果的なPR活動を展開しながら、雫石町への誘客を促進してまいります。
昨年の訪日外国人観光客数は、前年比19.3%増の2,869万人を記録し、今後も増加が予想されており、本町においても、前年比92.2%増の36,308人と大幅に増加しております。このことから、本県に来訪する外国人の中で、高い割合を占める台湾をはじめ、近年、来訪者数が顕著に伸びているタイやオーストラリアを中心に、近隣市町との広域連携によるプロモーション事業を展開していくほか、外国語ホームページによる多言語での情報発信に積極的に取り組み、外国人観光客の増加を図ってまいります。
また、「ラグビーワールドカップ2019公認チームキャンプ地」並びに2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に参加する国・地域への「復興『ありがとう』ホストタウン」に申請しているところであり、海外チームからの問い合わせに対して、適切に対応し町の有するスポーツ環境の地名度が向上するよう取り組んでまいります。
(商工業振興)
次に商工業振興のうち、
「企業誘致」についてですが、今春立地予定の株式会社べアレン醸造所と立地協定を締結し、円滑な立地を支援するとともに、雫石産ホップの生産をめざす農業者の試験栽培を支援するなど、企業と農業者との連携による産業振興を推進してまいります。
また、盛岡広域8市町で組織する盛岡広域地域産業活性化協議会や在京盛岡広域産業人会と引き続き連携を図るとともに、企業立地活動の先進地である、友好都市の富士市で視察研修を行い、職員の企業誘致に関するノウハウの習得に努めながら、新たな企業誘致へ取組を強化してまいります。
次に、「中心市街地活性化」についてですが、商業の振興と魅力あるまちづくりを推進するため、地域おこし協力隊を登用し、まちおこしセンターと連携したまちづくり事業を積極的に推進してまいります。さらには、「空き店舗活用事業」を継続実施し、改装工事費等の一部助成によって意欲ある起業者の開業を支援してまいります。
また、平成28年度に岩手県へ要望した一般県道雫石東八幡平線の改修について、「よしゃれ通りまちづくり推進会議」において、地域住民や商店主等と意見交換しながら具現化に向けて取り組んでまいります。
次に、開始から14年目を迎える「元祖しずくいし軽トラ市」についてですが、引き続き開催を支援し、商店街の賑わい創出に取り組んでいくほか、栃木県宇都宮市で開催予定の第5回全国軽トラ市への参加とネットワークづくりを支援してまいります。
「物産振興対策」については、新商品開発と販路拡大に向けた物産展出展に対する助成事業を継続実施し、顧客の確保や商工業者の自立を支援するほか、東京都の「いわて銀河プラザ」で観光物産展を開催し、本町の農産物や加工品、工芸品等を首都圏に向けPRしてまいります。
「中小企業者」の支援については、制度資金の借入に対する利子補給や保証料補給を継続して行うほか、新たに「いわて起業家育成資金」への保証料補給を行い、意欲ある起業者の育成に努めてまいります。
(雇用対策)
次に、「雇用対策」についてですが、人口減少対策としても重要な雇用環境の充実を図るため、新卒者の地元定着と若者のU・I・Jターンを奨励する「若者雇用拡大奨励事業」に引き続き取り組み、町内企業の人材確保を支援しながら若者の雇用創出の拡大を図るほか、「資格等取得支援助成事業」を一部見直し、就職や仕事に役立つ資格取得を目指す町民のスキルアップによる安定雇用を支援してまいります。
また、昨年、町内事業所5社とともに実施しました「イクボス宣言」の取組をさらに広め、町内企業の働き方改革の取組を推進してまいります。

第6に、「土木全般」に係る施策についてであります。
(道路網の整備と維持管理)
はじめに、道路網の整備についてですが、生活関連道路の改良や舗装につきましては、これまで町に寄せられた陳情、請願、嘆願について、周辺の土地利用等の状況変化を踏まえて平成29年度に再精査して取りまとめ、優先度を再設定したものを基本的な計画として改良や舗装等の整備を行います。
また、町道全般において経年による路面のひび割れや舗装面の剥がれなど老朽化の進行が見られることから、平成29年度に行った路面性状調査の結果及び職員によるパトロールや町民等から寄せられる情報を基に、雫石環状線など幹線となる一級、二級町道を中心として順次補修工事等を実施いたします。
冬期間の除雪については、これまでの実績に加え、平成29年度から導入した除雪管理システムで得られたデータを活用し、より効率的かつ効果的な除雪業務に努めてまいります。
次に、橋梁の整備については、平成29年から継続している鴬宿橋の架替を目標である平成30年夏頃の完成に向け、工事の進捗を図ります。
また、昇瀬橋の架替については、引き続き県代行事業としての採択を岩手県に要望し、早期の架け替えに努めます。また、既存橋梁の修繕等については、これまでに法令に基づいて実施した橋梁点検や長寿命化計画を基に、必要性の高いものから国の交付金を活用して、順次修繕等を実施してまいります。
これらの取組により、安全な通行確保を最優先に、町民生活はもとより観光や物流でのスムーズな道路利用の促進をしてまいります。
(治水砂防)
次に、「治水砂防」についてですが、近年は全国的に火山活動による災害や豪雨による土砂災害が発生し、当町といたしましても、かねてから岩手山・秋田駒ケ岳の火山活動による災害が懸念されております。
特に、秋田駒ケ岳については火山活動が活発化している状況であり、土石流対策や火山災害対策が重要なものとなっておりますが、現在、国の直轄砂防事業において、岩手山並びに秋田駒ケ岳の火山災害対策を進めていただいております。
岩手山火山災害対策として、本町関係では、長山地区に4基の砂防施設が完成しており、秋田駒ケ岳火山災害対策としては、国の八幡平山系に係る直轄砂防事業において、既設の施設改良を含め橋場・国見地区を中心に砂防施設の整備が計画され、平成26年度以降から竜川・荒沢・国見・シガクラの4基の砂防堰堤の整備が実施されております。
今後も引き続き、国に対して現在着手している砂防施設の早期完成を含め、土砂災害対策を推進されるよう、関係自治体と連携し、要望活動を継続してまいります。
(上水道の整備)
次に、「水道事業」についてですが、基本である安全、安心、安定、持続を柱に、水需用の動向を踏まえた長期展望に立ち、効果的かつ効率的な施設の整備を進めてまいります。
日赤鶯鳴荘や、鴬宿地区を含む御所地区に安定的に水道水を供給するため、矢用浄水場の改修及び、深沢配水池への送水管の更新を実施してまいります。
また、配水管等の整備工事や配水施設等の維持に努めるとともに、漏水調査を引き続き実施し、有収率の向上と経費節減に努めてまいります。
取水・浄水・配水施設に関しても年々老朽化してきていることから、適正な維持に努めるとともに、老朽化した施設は今後更新あるいは、水系の統合を検討しながら、効率的な施設の整備運用に努めてまいります。
この水道施設を適切に維持管理するにあたり、老朽度や健全度を調査するため、平成30年度はアセットマネジメントを行い、施設設備の更新需要と財政需要の見通しについて検討し、今後の水道ビジョン策定に繋がるよう、努めてまいります。
また、水道未普及地域の生活環境の改善を図るため、貯水施設等設置に対し、費用の一部を交付する雫石町未普及地域生活用水確保事業費補助金の予算を本年度も確保し、対象地域の方々の負担軽減を図ってまいります。
(下水道の整備)
次に、「汚水処理事業」についてですが、快適な生活環境の整備、公共用水域の水質保全と公衆衛生の向上に寄与するため、公共下水道事業において、北上川上流流域下水道鴬宿幹線整備の進捗状況に合わせ、引き続き片子沢地区で整備を進めるほか、平成29年度から農業集落排水施設の機能診断を実施し、今後の適正な維持管理に努めてまいります。
また、下水道事業会計につきましては、水洗化率の向上や維持管理経費の節減を図り、適正な事業経営に努めてまいります。
浄化槽補助金交付事業につきましては、浄化槽設置に係る経費負担の軽減を図るため、町単独での上乗せ補助と維持管理費用の一部を補助する制度を継続し、良好な生活環境の整備を進めてまいります。

第7に、「交通安全、消防防災全般」にかかる施策についてであります。
(交通安全)
はじめに、交通安全については、盛岡西警察署、町交通指導隊、各地区防犯交通安全協会等と連携し、街頭指導や交通安全教室等を継続実施し、交通安全意識の向上と交通事故の発生抑止の取組をさらに進めてまいります。また、交通安全施設については、特に通学路周辺の安全点検を強化し、歩道や横断歩道等の歩行者空間の整備・改修を促進し、子供たちの登下校時の安全を確保いたします。
(消防)
次に、消防については、第5分団第3部の篠崎コミュニティ消防センター建設工事を実施するほか、消防団の装備品のうち最も団員の生命にかかわる防火衣について、防火能力の高い最新モデルに2ヶ年計画で更新します。また、様々な火災現場に対応すべく中継送水訓練を実施し、団員のさらなる技術向上を図るとともに、岩手地区支部消防操法競技会での優勝を目指し、訓練を強化いたします。
(防災)
次に、防災については、雫石町防災会議において、国や県の関係機関の審議を経て改訂した地域防災計画に基づき、災害対応力の強化に取り組んでまいります。平成30年度は新たに、防災課へ地域防災マネージャーの資格を有する防災の専門家を配属し、本町の防災体制の検証と再構築に取り組んでまいります。特に、「公助」の立場にある町職員と、「共助」の立場にある住民の二つの視点から、それぞれの立場に必要な知識と行動を学ぶ勉強会の開催や、関係機関・団体等と連携した実動訓練を実施し、災害から町民の生命と財産を守ることができる防災体制づくりを進めてまいります。

第8に、「教育全般」に係る施策についてであります。
教育政策についてですが、雫石町の将来を支える人材の育成という観点で極めて重要な政策であることから、教育委員会と教育施策の方向性を共有し、連携強化をさらに有意義なものとして、一致して教育・文化行政の施策を実施してまいります。
(学校教育)
はじめに、「学校教育」についてですが、子どもたちが将来に向け希望に満ちた強い教育実践を通して、健やかな心を育み、可能性を伸ばす教育を推進するため、学校と家庭、地域が理解しあい連携を密接にし、よりよい教育環境の整備に取り組んでまいります。
小学校においては、平成29年4月に開校した「御所小学校」の体育館の整備を実施してまいります。また、平成30年4月開校する「西山小学校」と「御明神小学校」の学校経営が良好に運営されるよう、学校施設の整備を計画的に進めてまいります。
雫石中学校においては、「雫石中学校スーパーエコスクール基本計画」による大規模改修工事の終了に伴い、教育環境が良好に改善されたことから、さらに質の高い教育環境を整える取組を支援してまいります。
また、自校方式の学校給食の強みを生かした地場食材の利用を進め、郷土の食文化や食糧生産などに対する関心や理解を深める取組を支援するとともに、給食費の保護者負担を軽減するための経済的支援に取り組んでまいります。さらに、保護者の利便性の向上と保護者及び教職員の負担軽減を図るため、学校給食費の徴収及び管理業務に関するガイドラインを作成し、学校給食費の公会計化に向けた取組を支援してまいります。
高等学校教育の振興につきましては、本町唯一の高等学校である「雫石高校」の重要性を認識し、「雫石高校将来ビジョン」の具体的な事業の取組を支援してまいります。
奨学資金の貸し付けにつきましては、定住人口の増加を図るため、奨学資金を貸し付ける対象者を大学及び短期大学以外の看護師又は保育士の資格を取得するための専修学校等に在学する方にも拡大してまいります。
さらに、奨学資金貸付に雫石高校枠を設け、奨学資金の償還金額の一部免除に取り組んでまいります。
(社会教育)
次に、「社会教育」についてですが、子ども・家庭・学校・地域・行政の5者による教育振興運動を核とし、子供会育成会連合会、PTA連絡協議会と連携して、地域ぐるみで青少年を育てる環境づくりに努めるとともに、指定文化財を中心に、歴史・文化資源の保護と周知に努め、町の歴史を広く町民に情報を発信してまいります。
生涯スポーツにつきましては、平成29年3月に策定した町スポーツ推進計画に基づき、町民誰もがスポーツに親しみながら健康の保持増進や体力の向上が図られるよう、町体育協会、スポーツ推進委員及び保健・福祉関係機関等とも連携して、年代や体力及びニーズに応じたスポーツ活動を推進してまいります。
また、スポーツ活動が安全で快適に行われるよう、町営野球場では、バックネット改修工事及び内外野整備工事を行い、町営体育館では、空調設備設置工事の設計業務を実施するなど、体育施設の環境整備を進めてまいります。
さらに、鴬宿地区の既存スポーツ施設と旧南畑小学校の一体的な整備に向けた(仮称)鶯宿温泉スポーツエリアの整備構想及び整備計画の検討を進めるとともに、「ラグビーワールドカップ2019」、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の機運醸成に向けた取組やスポーツ合宿・大会誘致など、スポーツツーリズムによる地域の活性化に向けた取組を盛岡広域スポーツツーリズム推進協議会や雫石町体育協会など関係団体と一体となって進めてまいります。

 

5 むすび

各分野の政策・施策の推進について 
おわりに、各分野の政策・施策の推進について、行政は、多様化する町民ニーズや地域課題を把握し、的確かつ迅速に対応するとともに、必要に応じて行政サービスを将来にわたり提供していく責務があり、その責務をしっかりと果たしていくためには、限りある資源や人材等を最大限に活用し、効率的・効果的な事業執行に努めなければなりません。業務の改革や改善の取組としましては、内部管理の諸事務のクラウド化に向けた検討や、外部の専門的な知見により、職場の業務分析や改善を行うとともに、安全確実に業務が行える環境を構築してまいります。こうした「仕事の質の改革」や「職場環境の整備」など、働き方・仕事の進め方改革の取組とあわせて、町民ニーズへの的確な対応に向け、組織の最適化などを推進し、質の高い行政運営と活力ある行政組織を築いてまいります。
おわりに 
今後も、私の町政運営の基本方針である「対話」と「現場主義」を実践し、「住民参加型のまちづくり」を基本に、子どもたちの笑顔や幸せのあふれる「しずくいし」の実現に向けて、全力を尽くしてまいりますので、町民の方々、議員皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。